【Heat Of Mind】(「Wheelin’ Ahead!」)
ラテン的でありながらマイナー調で、弾いていくうちに心がヒートアップして盛り上がってしまう、という曲。ソルトさんしか書けないし弾けない名曲である。ライブに行ったらこの曲はぜひ聴いて(体験して、と言うべきか)もらいたい。
[ads k=p1m1]最近はピアノソロで聴くことが多いのだが、もともとはトリオのために書かれた曲。「これをトリオで今やればどうなるか?」と本人もMCしてたように、毎回楽しみだった。きっとすごいことになるよ、と期待感いっぱいで。
入り方が今までと違っていた。ピアノだけで曲のトピック、ポイントを一通り軽めに弾くような感じ(に私は思えた)。この曲やるからね、いくよ、みたいに。会場は前のめりになる。名古屋、東京と回を重ねるうちに、シンバルやドラムも絡むようになってきた。
ベースとドラムも加わって、イントロに移る。いよいよ始まる。低音が響くグルーブ感。そしてメロディーへ。ラテンのマイナー、ちょっと心に秘めた感じ。低音が響いて、もう一度Aメロ。装飾音も混じってきた。ドラムも反応している。
[ads k=p0m1]サビでガツンと来て、少し内向きに戻る。再びガツンと、また戻りかけて、短いブリッジの後にピアノメインで曲が展開していく。ブリッジでは自由にラテンするときもあり、軽くおしゃれになるときもありで、楽しみな部分だった。
ここからは3人でじわじわと盛り上がっていく。情熱がほとばしるようなイメージ。抑えていたものが噴き出した来る。ピアノはついには弾きづめになり、ラテン色も全開だ。でもときどき優しい音も混じっている気がする。
ベースもドラムもそんなピアノの影響を受けて大きくなる。山木さんの手の動きに目が追いつかない。そんな2人の「激奏」を受けて、ピアノも一層上り詰める。これこそトリオ!
少しクールダウンして、ベースがメイン。低く歌ってるような音がたまらない。山木さんのブラシも心地よい。ベースはやはりマイナー調なのだろうか。さっきまでの盛り上がった流れを引き継ぎつつのこの演奏に引き込まれる。突然タンゴを入れて遊んでる日もあった。陽介さんの懐の深さだ。
[ads k=p0m1]アイコンタクトして主導権がピアノに移り、やがてドラムが大きく出て来る。ほとばしって飛び散っている。連打したり間を空けてみたり。山木さんがメインをとっているときの、あの顔だ。
ピアノがエンディングに向かっていく。3人とも最高潮に。ピアノも全開だがドラムも全開。鳥肌が立ちそう。ソルトさんは椅子でぴょんぴょん跳ねている。
ここから今回のライブで違っていたところ。最後はピアノだけが残って低音がしばらく響く。押し寄せては引いていく波のように。余韻を残しながら、終了。
※東京1日目の2ndでは、ソルトさんが最初のところを右の人差し指1本で引き始めた。遜色ない演奏に、みんなびっくり。陽介さんはのぞき込みに来た。「難しいよ~!」と言いながら、通常の演奏に戻った。
(直前のMCからの流れ。「趣味Do楽」で指1本で弾ける曲も教える、という話が出たので)