Cross your fingers 16(グランキューブ大阪・2012/4/27)

「Cross your fingers 16」
日時:2012年4月27日(金) 18:30~21:37
会場:グランキューブ大阪 メインホール
出演:佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元、AZUMI、河村隆一、Crystal Kay、広沢タダシ、安田奈央

【ソングリスト】曲名/オリジナル/演奏アーティスト

01.ココロ スタート/SALT&SUGAR/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
02.All Of My Love/Bobby Caldwell/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
03.Searching for the light/河村隆一/河村隆一、佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
04.Love is/河村隆一/河村隆一、塩谷哲
05.深愛/河村隆一/河村隆一、塩谷哲、大儀見元
06.雨フル~悲しみはきっといつの日か~/安田奈央/安田奈央、廣瀬まい、池田健司、大儀見元
07.真夜中のひだまり/安田奈央/安田奈央、廣瀬まい、池田健司、大儀見元
08.雷鳴/広沢タダシ/広沢タダシ
09.君に会いたくない/広沢タダシ/広沢タダシ
10.あたたかい季節/広沢タダシ/広沢タダシ、佐藤竹善
11.御堂筋/AZUMI/AZUMI、塩谷哲
12.サンシャインレディー/AZUMI/AZUMI、松井文、大儀見元
13.6月25日/AZUMI/AZUMI、大儀見元
14.Side By Side(We Go)/塩谷哲/塩谷哲、大儀見元
15.Islands In The Stream/Kenny Rogers & Dolly Parton/Crystal Kay、佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
16.Superman/Crystal Kay/Crystal Kay、塩谷哲
17.ハルアラシ/Crystal Kay/Crystal Kay、塩谷哲、大儀見元
18.Nowhere Man/The Beatles/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
19.Dearest/SING LIKE TALKING/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
20.遠野物語/あんべ光俊/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
21.明日へ/佐藤竹善/佐藤竹善、塩谷哲、大儀見元
アンコール
22.青い大地に夢は始まる/佐藤竹善、富澤タク & あんべ光俊/佐藤竹善、塩谷哲

【レポート】

佐藤竹善氏曰く、16回目の「Cross your fingers」のテーマは「原点に帰る」
非常に幅広いアーティストが集まりました。

かつ、それぞれ個性が強い人ばかり。
そのせいか?ゲストアーティストどうしのコラボはありませんでした。
前日のFM局に出演したソルトさんが「この人とこの人が!というのがあります」と話しておられたのですが。

私が一番印象に残ったのは、広沢タダシ君でした。
竹善さんも「今度のアルバムはいい。彼がこんなにいい曲を書くとは。ボクがこんなに誉めるのは珍しいこと。SLTのCDは買わなくていいから広沢君のを買ってください」と絶賛。

広沢君は私の中で前から気になる人でした。
今日のアコギ1本のステージ。
「雷鳴」はとてもテンポがあって心地よく、ギターがそこに映えて、実に良かったです。

メッセージがまっすぐに伝わってきました。
ギターと声がよくマッチしていて、スッと入ってくる。
素朴なんだけど、それだけでない力強さ。
広沢タダシの世界。
彼の普段の演奏形態はわからないのですが、ギター一本で世界を創り出して声を届けていくこのステージは、秀逸でした。
アコースティックギターって、いいね。

「あたたかい季節」では竹善さんもアコギを持って、二人で弾き語り。
広沢君が歌うと広沢君の世界。
竹善さんが歌うと竹善さんの世界。
おもしろいもんです。二人とも個性が強い。
私はこの曲はやっぱり、広沢タダシワールドがいいな。

個性といえば、AZUMIさんでした。
勉強不足で存じませんでした。
ギター一本で各地をライブで回っているという、浪花のブルースシンガー。
憂歌団の木村充揮さんほどの泥臭さはないけれど、それに次ぐという感じ。

ソルトさんとの共演。
ギターと声で世界ができあがっているので、ピアノが入っていくのは難しいんじゃないのかな?と思って見ていました。
そこはうまいです。いつの間にか来ています。
でも聴き手によってはギターだけの方がよかったという人もいるかもしれません。
私はピアノもあってよかったです。ファンだからかな?

そして今年のソルトコーナーは、先日の「SUPER SALT BAND」のライブの流れを引き継いでの「Side By Side(We Go)」。
竹善さんがブログに書いたライブの感想をあらためて説明。
メンバー紹介で田中義人さんを忘れたことを客席から突っ込んだことも説明。
「Side By Side(We Go)」を「SUPER SALT BAND」バージョンで、という紹介で始まりました。

2人でやってるのに、5人いるみたいな感覚です。
私がバンドのライブを見過ぎただけのことでしょうか?(笑)
いや、前までと何か違う!
確かにバンドではないですが、以前の2人のプレイとも違います。

どこが違うのだろう?
「SUPER SALT BAND」を通して2人の信頼感、ツーカー度は確実に増したはず。
増したというレベルはもう超えているか・・・やっぱりそうだよね、というか・・・。
この曲はこの曲で進化し始めた、というか。

とにかく、いいものを見ました。
ブルーノートに比べて空間も広く、時間制限もある中で全くの自由にやるわけにはいかなかっただろうけど、瞬間瞬間で2人の楽しさを感じることができました。
もちろんスペイン語での歌声もあり。

ソルトさん、ブルーノートと同じく、最後の音を両手を左斜めに伸ばして弾いて、「どうだ!」というように立ち上がってエンド。笑顔です。

この2人の共演はこれからも楽しみです。

演奏後のMCで「スペイン語のフルバージョン版をぜひ音源化したい」とソルトさんが言ったところで竹善さんが登場。長くなるのを防ぐ意味で。

「Cross your fingers 16」は、ひと声出せば世界が変わる、というアーティストが多く、それぞれの世界が独立していました。
どの世界にも対応できてしまうんですよねー、ソルトさんも大儀見さんも。
それでいて2人の個性も垣間見える。

縁の下の力持ちをまた実感できた時間でした。

なお、上記でお名前を挙げられなかった方も、みんなそれぞれ独自の世界を持っていて、アーティストの力を感じることができました。
大事な要素ですよね、個性って。
その異なる個性を、少しずつたくさん味わえるのが「Cross your fingers」の原点ですね。

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