塩谷哲 ピアノ・ソロ・コンサート 2007 in Hamamatsu(浜松フォルテホール)

8/25に「塩谷哲 ピアノ・ソロ・コンサート 2007 in Hamamatsu」に行ってきた。
ソロは富山以来ひと月ぶり。
浜松は2月の「ピアノ6連弾」以来、今年2回目。
SALTは今年3月にも浜松で上妻宏光さんとピアノ・コンサートをしていて(私は抽選に外れた)、浜松は縁のある土地だ。
今回のMCでも「浜松は大切な場所です」と言っていた。

私は翌日に東京に用事があったので、当日は浜松泊まり。
早めに着いてチェックインしてあたりを探検しつつ、会場へ。
暑くて汗だくになりながら。
エスカレーターで地下へ降りようとしたら、早くもお馴染みのファンMちゃんに肩を叩かれて見つかってしまった。
結局、知り合いはたくさんいた。(笑)
土曜日の夕方で、遠征しても日帰りできるからね。

フォルテホールはステージから後ろの壁まで段差があまりない、平面的なホールだった。
ステージが広くてピアノが客席寄りに置かれ(SALTが置き場所を決めたそうだ)、私は13列目だったが遠いという感じはしなかった。

ステージも壁面も全面黒、ピアノも黒。
天井には照明がむき出しになっていてテレビのスタジオのよう。
客席の左ブロック・右ブロックはそれぞれステージ中央に向けて角度をつけて配置されていて(これもSALTが当日リクエストしたそうだ)、「さあ、聴くぞ!」というような会場だった。

年配の男性を多く見かけた。
3月の6連弾のときも多かった。
6連弾は基本、クラシックだったからね。
6連弾でSALTに興味を持ち、今回のソロにも来てくれたのかな。
ファン層拡大、いいことだ。

8/25「塩谷哲 ピアノ・ソロ・コンサート 2007 in Hamamatsu」のソングリスト

第一部
1.Morning Bliss
2.Enharmony
3.Side By Side(We Go)
4.枯葉
5.Over The Rainbow

第二部
6.即興演奏
7.Keep Smiling!
8.Life With You
9.Forest
10.Mr.Tap-man
11.Ladies In Mercedes

アンコール
12.Spanish Waltz
13.A Little Lullaby

開演17:00、終了19:15 (休憩15分)

ライブ全体の印象としては、SALTと観客の距離がすごく近かった。
SALTもMCで「この会場気に入ってる」と言っていたが、それが充分感じられた。
「Mr.Tap-man」では客席の手拍子とグルーブして、一体感がグッと高まった。
個人的には「Forest」を久しぶりに聴けて、とてもよかった。
やっぱりいい曲書くよなあ、と思った。

ライブ中にとったメモを元に少し言葉を足して載せていきます。(字が判読できる分(笑))
この日はたくさんとれました。
それだけ伝わってくるものが多かったからかな?
いや、いつも多いんだけど。

まだライトも点いて明るいうちにステージ左手から出てきたSALT。
今日はまともに登場。。
モスグリーンのシャツ。
あのシャツは初めて見るぞ~。(笑)

1.流れるような即興演奏から入って「Morning Bliss」へ
スローで自然な感じ。この曲らしい朝の感じ。
もうすっかりSALTの代表曲の仲間入り。
今日の演奏はまた違った感じ。
展開前に小さくブレス。
ちょっと跳ねてるSALT。この曲で跳ねるとは。

スタッカートじゃないけど、ちょっとメリハリある演奏が印象的。
伴奏が小気味よくて、メロディはいかにもSALTっぽい。
これこれ、これがSALT!
これが聴きたくてはるばる来たんだよ!

エンディングのスローなサビの部分に引き込まれる。

MC
・今日は(ピアノと客席が)近いね!
ピアノをここにセッティングして、とお願いしたんです。
両サイドの席もステージに向かうように斜めにしてもらって。
・今日は弾きますよ!みんなの気を感じてます。
・今日もいつものように弾く曲を決めてません。
1曲目がしっとりとしてニュルニュルしてたので続ける?
・2時間、仲良くお願いします。

2.Enharmony

スローにサビから入る。
スタッカートのような短い刻みが利いている。
SALTの流れるような指が鍵盤を左から右へ移動する。
音が多くてSALTっぽい旋律。
今日はなんだか熱い。
いつもより音も多いし何か違う。
と思っているといつの間にかクラシカルになって音が上がる。
そしてスローなサビに戻って、ゆっくり終わる。

3.Side By Side(We Go)

イントロを聴いて思わず笑みが出てしまった。
この曲はアルバム「SALT III」の収録曲。
私がSALTに出会った思い出深いアルバム。
この曲を聴くと当時の衝撃のことが蘇ってなんとも言えない気持ちになる。
なんか、ホームグランドに帰った様な気分。

SALTも昔の曲を懐かしんでいるようだが、ところどころ遊びも交える。
垣間見えるSALTらしい旋律。
低音はジャズっぽく、ちょっと止まってメロディに戻ったり、遊んでいる。
エンディングにかけて盛り上がって後の音が「ピッ」と鳴って終わる。
う~ん、やっぱりこの曲、好き。

MC
・2曲目は訳がわからなくなってしまった「Enharmony」でした。
・続いては昔の曲で「Side By Side」。
今ではもうこういう曲は作れないなと思います。
ソロコンサートでは前の曲も演奏してるんですけど、静岡ではどうしましょう?
モーツアルトもできるけど、それはダメダメ!
小曽根さんは最近クラシックばっかり弾いてますけど。
・クラシックを踏まえてスタンダードも弾いてみましょうか。
両方ともリスペクトしながら。
・今日はココ何人いるのかな?自分のウチみたい。そんな広くないしね。
・では弾いてみましょう。

4.枯葉

高音でねずみが転がるようなイントロに続いて「枯葉」。
珍しい。
SALTで聴くのは初めて。
真夏に聴く「枯葉」。
もうすぐ秋だなあ、と思った。

慣れ親しんだメロディだがグルーブ感満載、そしてジャジー。
遠くからだが軽やかな指の動きに見とれてしまった。
SALTのアレンジ力はやっぱり秀逸だ。
終わりにかけて音が高くなってせり上がって、エンディング。

5.Over The Rainbow

ゆっくり、ゆっくり、一音ずつ確かめるように弾くSALT。
やさしくてきれいな音色。
最後はキラキラ星が流れるようなエンディング。
この2曲、もっと詳しく書き残しておきたいが、あまりメモってない。

第一部が終了し、15分の休憩。

第二部

MC
・(第一部と同じ出方。今日は普通)
・第二部はまず即興演奏をしようと思います。
・みんなのエネルギーをみんなそのまま音にしますから覚悟しといてください。
 (客席に向けて耳に手を当てて)

6.即興演奏

スローなバラード。
メロディがきれいで音が多い。
盛り上がるところはSALTの曲っぽい。
最後はゆるく「キーン、コーン」という終わり方。

MC
・(拍手の後の静けさを受けて)いいなあ、この沈黙。
 曲が始まるとホッとするよ。
・こうしてピアノを弾いてると引き出しがだんだん多くなってきて、今はもう41音全て好きなんです。
 音と戯れてるというか、まだまだこれからなんだなと思います。
 10年後はどうなってるんでしょう。
・管楽器だと年とって息が衰えたりするんですけど、ピアノは座ってるから大丈夫だしね。
・ビリーズ・ブート・キャンプは・・・・・、この話は長くなるから止めましょう。
 腕が太くなると指も長くなればいいのにね。
・次の曲も昔の曲で「Keep Smiling!」、笑顔で聴いてください。

7.Keep Smiling!

この曲も私がSALTのファンになった初期の曲。
最近ソロコンサートでよく聴けるので嬉しい。
収録されているアルバム「PIANIZMIX」のブルーノートツアーの最終日(確か大阪だった)の2ndステージの2度目のアンコールで
「この曲をもう一度やります!」
と、タカさんと2人でやってくれたのが「Keep Smiling!」
感動的で強烈に覚えている。
この曲を聴くとそのことをいつも思い出す。

高音が気持ちよくて、軽やかだった。

8.Life With You
この曲も最近のソロでよく演奏してくれる。
ソロアルバム1枚目からの曲。
「Keep Smiling!」はこのアルバムにも入っている。

ゆったりスローな感じで始まる。
久しぶりに聴くこの曲はやっぱりいい。
なんか歌詞があるようで、SALTが歌ってるようで、メッセージがあって、引き込まれる。
また、エンディングにかけて優しい音色なのだ。

MC
・これは1枚目のアルバム、93年。14年前ですね。
・当時は「デラルスのピアニストがソロアルバム作った。ラテンじゃないのか!」と言われました。
 サルサはやってたけど、よく知りませんでした。(笑)
・父が音楽が好きで、姉がバレエをやっていて、音楽は身近でした。
・作曲の勉強がしたくて大学に入ったんですけど、現代音楽でしょ。わからなくてね・・・。
 そんなときデラルスに誘われてそっちの道に進んだんです。
・ソロ作るときはサルサだけというのに反発してね。
 いろんな曲を入れました。もう、節操なさすぎというほどに。
・一眼レフのデジカメに凝ってまして、今度の会報の表紙にも使ってますが、ブログだとすぐに載せられますね。
 1日に何百枚と撮って、気に入らないとすぐ消してます。好きですね。
・こないだ屋久島に行ってきて屋久杉を見てきました。素晴らしかったです。
 水、苔やシダ、自然を感じてきました。
 それにピッタリの曲があるので、これも前の曲ですが。

9.Forest

これまた久しぶり。懐かし~い。
この曲をライブで聴くのは2度目か、3度目。
これも「SALT III」の曲で思い出深い。

水が落ちるような音、優しさと強さを感じる。
ピアノの音がだんだん雄大さを演出する。
盛り上がって、盛り上がって、ブレスがあって、また優しいメロディ。高音で繰り返されるメロディ。
サラサラ水が流れるような、キラキラ星がきらめいてるような、そんなエンディング。
聴けて本当によかった。

10.Mr.Tap-man

客席参加型の、いつもと違う「Mr.Tap-man」だった。

ソルトは最初から手を叩き足を鳴らす。
弾かずにこれで入ったのだったかな、ちょっと覚えてない。
手拍子が起こる。
ソルトはタップを長く鳴らす。
うまく音が出なくて苦笑いする場面も。
おどけたようにメロディを弾くソルト。
私達に「一緒に!」と呼びかける。
みんなピアノに合わせて手拍子。
簡単なようで手拍子を続けるのって難しい。
特にこの曲は一本調子ではない。
でもだんだんみんな、ノってくる。

手拍子に合わせてピアノ、ピアノに合わせて手拍子、そんな錯覚?に陥ったよう。
トリオのメンバー、バンドのメンバーとコラボするってこういうことなのかな、と感じる。
一体化している客席とピアノ。
ピアノにときどき遊んだフレーズが入る。
早くなるピアノに応えてついていく手拍子。コラボしている。
盛り上がって、最後はピアノがメロディに戻ってエンディング。

MC

・(ソルト、笑顔で拍手しながら)素晴らしい、みなさん!
 (実際にやりながら)頭打ちのリズムっていうのは難しいんですよ。
 サルサならクラーベっていうんですけど。
・コンゴと一緒に演奏してて頭打ちが最初の音からスパッと入るととても気持ちいいんですよ。
・さあ、ライブも佳境になってきました。
 今日はもう、ちゃんと演奏しようとは思ってませんからね。
・次は叶姉妹の曲です。(笑)
 (・・・曲のコード進行について専門的な話)

11.Ladies In Mercedes

ブレスが多めのイントロから入って、メロディが何度も回転していく。
いつもに増して音が多く、盛り上がっていく。
でも途中でときどき顔を出す、一拍おいたようなブレスが印象的。
小刻みな音の運びでだんだんせり上がって、、もう終わってしまった~。

MC
・時間がきたのでひとまず戻ります。
 なんかアンコールを期待してるみたいですけど。(笑)

アンコールで2曲も応えてくれて、盛況のうちに終了した。
スケジュールが少しハードだったが、やっぱり行ってよかった。

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